- 2016-2-14
- 【FX初心者向け】
- SBI FXトレード, リスク管理, 危険性(リスク)
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「これまで調子のいい事を書き綴ってきたものの、遂に相場から退場宣告が下りました。サヨウナラ為替相場・・・」
2012年から始まった大幅な株高・円安相場(俗に言うアベノミクス相場)で、多くの人が大儲けに成功したものの、年初からの大幅な下げ相場により、これまで積み上げてきた利益の大半、もしくはその利益分を大幅に上回る損失となり、相場から退場を余儀なくされてしまった方々も少なくないようだ
ネット上には数多くのFXブログが存在するが、冒頭のようなメッセージと共に更新終了を宣言するブログも今後出てくることだろうと思う(まぁ大半は何のコメントもなく突如として更新停止でしょうけど)
これだけ株安がメディアで報道されている現状「これから為替取引(FX)を始めよう!」という新規参入希望者は少数派だとは思うが、今回はFXのリアルな現実についての1例を紹介したいと思う
目次
先週 1週間の収益ランキング TOP50
↑天下のIT企業Yahoo japan傘下のFX業者 YJFX!の口座開設者のみが参加できるファイナンススタジアム 計4,866名のトレーダーの週間収益金額ランキングTOP50 (2/8〜2/12)
2/8〜2/12の1週間では、全体の約1%にあたる上位50名で合計 1億529万円のプラス収益だったもよう
+1千万円以上はランキングTOPの方が1名のみで、TOP42位までが+100万円超えとなっている
先週 1週間の収益ランキング ワースト100
対してワーストランキングの方は?というと・・・
ワースト50位までの合計は約-6億7,000万円と、損失の規模はTOP50の約6倍!
更にはワースト100位のトレーダーに至っても240万円強のマイナスと、マイナス傾向への偏りが半端ない
直近の相場ではトレーダーの大半が損するのも当然?
確かにこれほどの乱高下相場では、「利益を上げたトレーダーよりも損したトレーダーの方がずっと多いのは当たり前だろ!?」と考えるのが普通かもしれない。
しかし、そんなことは正直どうでもよく、この実例から
という傾向を多少なりとも学び取るべきだろう
なぜそれほどまでに大きく損をしてしまうのか?主な理由
- ストップロス(損切り)を設定しない
- 資金に対して過剰なポジション量でトレード(過剰レバレッジ)
- レート配信率、約定力の低いFX口座でのトレード
FXで大損してしまう主な原因は上記3点だと考えられる。これらはどれも非常に重要だが、運用資金に対して過剰なポジション量(例えば実質レバレッジ10倍以上)でトレードを行い、かつストップロスも設定しないようでは大損するのは必然であるとしか言いようが無い。
ポジションを取る前にストップロスのレートを決め、そのストップロスに到達した場合に失う損失額(できれば総資金に対する比率まで)を把握しておく必要がある
そして、1トレードでの許容損失額は運用総資金の2%以下にとどめておくべきだろう
→ 【初心者向け】恐怖の強制ロスカットなんて無縁!リスク管理計算手順
ストップロス設定=リスク許容は勘違い!?
また、ストップロスを設定し、想定損失額を把握したからといってその損失(リスク)を受け入れたわけではないということも付け加えておきたい。
損切りに慣れないうちはおそらく相当なショックを受け、度重なる損切りによる損失確定が苦痛となることはほぼ間違いない
一部の本当に賢い人を除き、ほとんどのトレーダーは実際に相場で大きな損を経験し、そこで初めてリスク管理の重要性について理解することだと思う(私自身もそうだったのでよく分かる)
いくら投資書籍やブログ等でリスク管理の重要性についての文章を目にしても、ラジオやセミナー等で著名人の発言を耳にしても実際にいくらかのお金を失い、痛みを経験するまでは本当の意味で理解することはない。
よって、最初は授業料として許容できる範囲内の金額のみを取引口座へ入金し、できるだけ小さなポジション量でトレード経験を積み重ねた方がいいと思う
暴落相場の完全予測は不可能だが、損失リスクを減らす事は可能
残念ながら、どんなに凄腕のプロであろうと相場の天底を的確に予測することは不可能なのが現実だ
日々チャート分析をしっかり行っていれば、相場の下落リスクについての予測はある程度可能だと思うが、最終的にはストップロス(リスクコントロール)が全てである
相場で儲けたいなら損切りは収益を得るための必要経費(コスト)として受け入れなくてはならない
流動性リスクとスリッページ
損失リスクをコントロールするには、ストップロスを必ず設定する必要があるわけだが、時にはストップロスを設定していた場合でも大幅な不利約定(スリッページ)が発生することもある
つまり、想定額以上の損失が発生するリスクも少なからず存在するということ
特にトルコ・リラや、南ア・ランドといった新興国通貨、NZドル円なんかも流動性の低いマイナー通貨であり、特にこういった通貨を取引する際は流動性リスクに注意が必要だ
多くのFX業者が採用している『半ば見せかけの原則固定スプレッド』に囚われず、レート配信率・約定力に問題のないFX業者でトレードを行うということも重要である
現在のような相場環境下では、できればデューカスコピー・ジャパンやFXCMといったNDD(ノーディーリングデスク方式)のFX業者を利用するのが望ましいだろう
→【口座開設&取引レビュー】デューカスコピー・ジャパンのECNプラットフォーム JForexは使えるか?
しかし、DD業者であってもSBI FX、マネパNanoは数多くある国内FX業者の中でも『非常に高いレート配信率と約定力』で定評がある
以前公開した記事「SBI FXのスプレッド配信率と約定力の高さをリアルトレードで体験」でも書いたように、私もSBI FXのレート配信率&約定力の高さは国内業者の中でも最強だと感じており、現在でもメインのトレード口座という位置づけで利用している
さいごに
今回伝えたかったことを簡潔にまとめると『ストップロスは必ず設定し、流動性リスクについても十分考慮すべき』といったところだ
また、2012年以降続いてきた円安・株高のトレンド相場も既に転換してしまった可能性も否定できず、バカのひとつ覚えのように(失礼!)今後も円売り一辺倒で相場に挑むと、とんでもなく悲惨な目にあってしまうリスクは決して低くないだろう
昨年2015年も難しい相場だったものの、まだ始まったばかりの今年2016年は昨年以上に難しい相場になると個人的に予想している(特にFX初心者レベルの方にとっては)
しかし逆の視点で考えると、初期段階で厳しい時期を経験しておいた方が、トレーダーとして長期に生き残れる確率はおそらく高いだろう。よって、堅実なトレーダーを目指す方にとってはこれからFXを始めるのもチャンスかもしれない
「で、結局いくら損したの?相場辞めるの?」のという問いに対して
ここまで読まれた方はご察しの通り、冒頭の「FXさようなら宣言」はちょっとしたジョーク(釣り)であり、かなり弱気姿勢で相場参戦している為、僅かなマイナス程度の軽傷で私自身、相場からの退場宣告はまだ下ってません。
もし、仮に今後そういう事態に陥った場合にはちゃんとお別れ宣言(告知)を行います
兎にも角にもトレンドには逆らわず、リスク管理を第一に、長期に生き残ることを目標に今後の相場と上手く付き合っていきたいし、読者の方に対してもそうあって欲しいと考えている
「厳しい冬を乗り越えられれば、いずれまた春はやってくる」
相場も同じであると信じて共に耐え抜きましょう!
以上、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
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