- 2015-8-30
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細かい値動きに囚われること無く、大局的な相場分析に有効といわれるポイントアンドフィギュア(P&F)チャート
そんなP&Fチャートで相場分析を行っていたら、ブラックマンデー2015’という名までついた先日8/24のドル円急落はある程度予測することはできたのか?今回はそんな禁断のタラレバ検証をテーマにお届けします。
目次
P&Fチャート分析方法について
まずはじめに、P&Fチャート?何よそれ?という方は過去記事→『私が日々作成&確認しているP&Fチャートの書き方&相場予想手順を公開』をご覧下さい。
またポイントアンドフィギュアについて(楽天FX)も売買シグナルの判断ポイントについて分かりやすく紹介されており、参考になるかと思います。
[タラレバ検証]ドル円急落の予測は可能だったか?
↑は8/21(金)終値までを反映させた[1枠20銭、3枠転換]のP&Fチャートですが、水平計算でターゲットを算出すると約118円まで最大で下落する可能性を示唆しています。
普通に日足チャートを見ている限りでは「公的機関の買い支えもあるだろうし、MAX下げても120円ミドル(7/8の安値)くらいだろうな」というのが一般的な認識だったのでは?と思います(個人的にもそう思ってました)
実際には一時的にせよ116円近辺まで急落してしまったわけですが、P&Fチャートを確認していれば【118円程度までの大きな下落に注意すべき】という予兆サインは発せられていたので、ある急落予測は可能だった判断してもいいでしょう。
ドル円、ドルインデックスの日足チャートでも売りトレンドを示唆
実はこの局面、ドルインデックスとドル円のテクニカル分析でも売りトレンド(下落)を示唆する兆候が8/21朝の時点で確認できていました。
ドルインデックス(USD INDEX)
→ stockcharts.com ドルインデックスのチャート確認はこちら
ドル円(USD/JPY)
↑2つはどちらも8/20終値までを反映させた日足チャートですが、西山式「トレンド判定基準」に基づくならば、ドルインデックスはADX,標準偏差(STDEV)の両方が上向きで『完全に売りトレンドを示唆』ドル円は標準偏差は微妙ながらも上向きになりつつある感じ(ADXは完全に上向き)で、「売りトレンドに発展しそう」という警戒サインが見て取れます。
P&Fチャートのシグナルよりも『トレンドサインの有無』を重視
以前『P&Fチャートの書き方&相場予想手順』の記事内で「毎朝作成&確認し、先行き相場の予想に役立てている」と書きましたが、正直なところ7月後半以降このP&Fチャートを毎朝作成する作業を停止しています。
というのもトレンドフォローを意識するのであれば、毎朝P&Fチャートの作成に約1時間もの時間を費やさずとも、MT4日足チャートでADX,標準偏差を確認するだけで十分と最近思うようになり、P&Fチャート分析でターゲット予想レートを算出するという行為は、トレンドフォロー売買においてとても重要な「利を最大限伸ばす」ことの妨げにも成り得ることに気がついたから。
もちろん現在でもP&Fチャートを用いた相場分析は有用と考えている為、今後も確認することはあるでしょうが『P&Fチャートによるターゲットレートが●●円だから利確を●●円に設定する』ということは個人的に行うつもりはありません。。
まとめ・さいごに
所詮は相場を後から振り返った1つの結果論に過ぎないわけですが、今回の急落は「P&Fチャート分析を行っていればある程度予測することができた」というのは事実でしょう。
ただP&Fチャートのシグナルはいつでも当たるかというと、もちろんそんな事はなくダマシが連続することもしばしばで過度な期待は禁物です!
P&Fチャート分析のみに頼って取引を行う場合でも、値頃感やフィーリングだけで売買を行う博打トレードと比べるとずっと成功する確率は高いでしょうが、先述の西山式トレンド判断手法や、他テクニカル分析と併用することでより精度(勝率)を上げることは可能だと思います。
絶対に負けない・確実に儲かる手法などという『聖杯』はこの世に存在しないわけで、大きな損失を避けることに注力し、長期に渡って相場で生き残ることができれば『結果的に儲かっている可能性は高い』投資とはそういうものだと信じて、短期的な結果に囚われること無く長期目線で相場に挑みたいものです。
参考→ [独断と偏見レビュー]DVD『相場で道をひらく7つの戦略 ~標準偏差ボラティリティトレード』
以上、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
質問等あれば気軽にコメントまたはコチラよりご連絡下さい(^^ゞ