
主に損失を確定したくない(先延ばししたい、または負けを認めたくない)が為に行う、両建てポジションの構築
2015年入りしてからの2ヶ月間で「●●と☓☓で両建てすれば100%負けないと思うのですが、どう思いますか?」的な両建てについての質問メールが既に2件もありました。
私も実際にFXを始めた初期の頃、両建てに手を出したことがあるのですが、当然のように失敗しました。
今となっては両建てにほぼ全く興味ナシですが、当時は「両建てすればカンタンに儲けが出せそう」という甘い考えが何故か思い浮かんじゃったんですよね(^_^;)
相場の格言に[両建ては両損]というものがありますが、正に【二兎を追う者は一兎をも得ず】と同じ事だと思います。
そこで今回は両建てについての私の考え、オススメしない理由などについて書いてみたいと思います。
目次
両建てに手を出してしまう主な理由
- 損を確定したくない(= 損切りする勇気がない)
- そもそも買いまたは売りでエントリーする根拠を持ち合わせていない
私自身がそうであったように、両建てをしたくなる主な理由は上記2点だと思います。
両建てが失敗しやすい理由
- 両建てポジションを外す作業は非常に難易度が高い
- ポジション数の増大 = 取引コストの増大(スワップスプレッド等)
【両建て必勝法】スワップアービトラージ &裏ワザもあるとの噂ですけど??
FX口座によってスワップが異なることを利用して、口座別に売りと買いを同時に仕込み、スワップ差益を得ようというもの
例えば豪ドル円(AUD/JPY)をDMMで売りポジション、Lion FXで買いポジションを持つなどが有名
このスワップ鞘抜き手法は、確かにフィーリングだけで闇雲にトレードを行うよりは利益を得やすい手法であるとは思う。しかしながら、急速なレート変動リスクを考慮すると証拠金に対してレバレッジはMAX3倍以下に抑えなくては破産するリスクが高い。
また、スプレッドコスト、スワップが変更となるリスクなどもあるわけで、運用資金に対する利回りは銀行預金よりはまだマシ!?と思えるくらいの微々たる期待値にしかならないように思う
よってローリスクではあるものの、スーパーローリターン(割に合わない)手法という印象です。
また海外FXのイスラム口座(スワップ0)を利用する裏ワザも存在するという噂ですが、そもそも日本人がイスラム口座を開設すること自体がグレーな行為であり、口座凍結、出金拒否などのリスクがある。よってこれもリスク・リターン比で考えて割に合わないでしょう。
損切りできない病を克服するには
1000通貨以下での小額通貨でトレードを行い、小さな失敗経験を積み重ね、損切りのタイミング、チャート分析の方法など時間をかけて習得する
損切りが出来ず、損を先延ばしするクセを克服する方法はこれに尽きるでしょう!
最初から大勝を目指して大勝負に出てもほぼ確実に大損し、遅かれ早かれ相場から退場させられてしまうのは間違いありません
→【初心者向け】どうせみんな失敗をします!だから絶対レバレッジをかけ過ぎた注文はダメ
何事もそうですが、「トライ・アンド・エラー」小さな失敗を積み重ねて、少しづつ上達していくことが唯一の正攻法と考えるべきでしょう
損切り&相場予想が出来ない(または苦手)だからこそシストレ?
損に慣れるというのはメンタルな部分なので、これを克服するには経験(慣れ)が必要です。
現在ではエントリーする時点で、「ストップロスがHITし、負けトレードとなるだろう」と思っているため、損切りに対する抵抗はほとんど無くなりましたが、それでも実際に損失が確定すると多少はショックを受けます。
もちろん昔(実際に大損を経験するまで)は、私も損切りに対してかなり抵抗があり、損失を先延ばしする傾向にあったのは事実です
私が当ブログでトラリピやミラートレーダーなどといったの自動売買(シストレ)をオススメし、自らもシストレメインでFX運用を行っているのは、FX初心者が苦手とする損切り&相場予測の重要性が裁量トレードと比べると低いからです。(超ワイドレンジ設定のトラリピなら基本的に損切りを必要としない為)
2015年までの相場では、円売りのトラリピ(ナンピン)手法はそれなりに上手くワークしていたものの、これからの相場では円売りメインの外貨買いナンピン戦略はワークしない可能性の方が高いのでは?と考えています。
トラリピやるならEURGBPやAUDNZD、UADCADなどといった隣国通貨ペアで行うのが無難というのが個人的な考え(もちろん、この先日本の財政は破綻し、急激な円安が進むことになると信じるならアリでしょうが・・。)
トレンドフォローこそ相場の醍醐味
【相場で大きく儲けようと思ったらトレンドフォロー】
私も最近になってやっと「そうかもしれない」と思えるようになりました。トレーダーとして少しは成長したという事でしょう
トレンドフォロータイプの投資法で重要なのは勝率ではなく、いかに損失を最小限に抑え、最大限の利益を取るか【損小利大】です。
ただ、問題なのはそんな大きなトレンド相場は滅多に発生しないということ。
ちなみに、私がもっとも参考にしているトレンドフォロワーの西山先生はトレンドの判断方法について↓のように述べています。
トレンドの有無を判定するという相場認識のテクニカル・ツール(道具)で最も優れているのは、「標準偏差ボラティリティ」と「ADX」という指標である。
相場に方向性が出てくると、標準偏差ボラティリティは上昇する。標準偏差ボラティリティが低い位置から上昇する場合は、相場が保ち合いを離れ、強い方向性をもつシグナルとなる。相場に大きなトレンドが発生する可能性のある局面は、標準偏差ボラティリティが上昇し、ボリンジャーバンドの±1シグマをブレイクしたときだ。
当然”ダマシ”もあり、筆者は1年を通した相場で何度も痛い目にあっているが、だまされても±1シグマラインで決済(損切り)するので、壊滅的な損はしていない。何度か痛い目にあってもこの手法を使うのは、年に2回程度は大きなトレンドに発展する確率が高いからである。
- トレンドの発生(保ち合い離れの判定方法)
26日標準偏差と14日ADXが共に上昇しはじめた時- 新規建玉のポイント
エントリー(新規注文)は相場が21日ボリンジャーバンド±1シグマの外に飛び出した時- 損失を限定しつつ利益を伸ばす手仕舞いのポイント
手仕舞い(エグジット)は相場が21日ボリンジャーバンド±1シグマの内側に入った時これが、筆者の順張り取引の「基本形」である。
また以前、FXは危険!? 恐怖の源は無知 参考になるオススメ サイト&コンテンツを紹介 でも紹介した、西山先生の過去セミナー動画どうやって為替相場を予測するかも非常に参考になる内容のセミナーなのでオススメ
さいごに
両建て手法を全否定する訳ではありませんが、格言通り[両建ては両損]となる可能性が高い(特に初心者にとっては)と考えます
私の個人的な過去の経験からも「安易な考えで両建てに手を出すことはやめておいた方が無難」です
今後もしばらくはシステムトレードをメインにしつつも、小額通貨の裁量トレードで経験を積み、最終的にはトレンドフォローで大きく利益が出せるレベルのトレーダーを目指したいと思っています。
バブルの兆しも少し見えつつあるとも言われる現在の相場ですが、リスク管理を怠らず安全運転でいきましょう!
以上、今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。
質問等あれば気軽に↓コメントまたはコチラよりご連絡下さい